ホタル生態水槽制作レポート

弊社代表・駒野は、代表挨拶でもお話ししましたように、
長年ホタルの生息する河川の水質、土壌環境改善に取り組んでまいりました。
今回のコラムでは『ホタル生態水槽制作』について書いていきたいと思います。


ホタル生態水槽

小さい水槽ですが、ホタルを中心とする生態系が集約され、小川の自然が再現されています。石や土・植物・動物、さらにバクテリア等による様々な連鎖が営まれ、循環が成り立っています。ミネラルや有機物等の栄養豊かな水が生まれ、植物が育ちカビ等のない綺麗な陸地が生まれ、ホタルたちの最適の環境が維持されています。ホタルやカワニナたちは飼育されるのではなく、自らの力で育ち、世代交代を続けます。
 
ホタルたちは、「幻想の光」を灯し、私達に「ホーホー、ホタルこい。こっちの水はあーまいぞ・・・」あの懐かしい夏の風物詩を演じてくれます。
 この生態系の仕組みや営みは、「人間」と小さな生き物が共存する自然環境の豊かさと大切さ、その再生・復活のために多くのものを教えてくれます。また、教育にも最適で自然の摂理等の実態が水槽内で見られるために観察にも最適です。

管理の仕方
1.飼育水及び上陸用土には好気性バクテリアが多分に生息しています。使用している用土等は特許製品も含まれており、数々の国際学会や国内の学会等にも発表し、公に認められています。基本的には一切飼育水交換はいたしません。減った分だけ水を足すだけです。入れる水は水道水でも大丈夫です。塩素は直ちに用土等で吸収分解されます。ただし、この時に上陸地表面に白い物が発生しますが、これは分解されて押し出された塩素の「塩」の一部分です。

2.5日に一度5粒程度の「カワニナのごはん」を午前中に与えて下さい。

3.上陸地には絶えず下から飼育水が浸みていますが、時折散水して下さい。

4.蛍光灯の照写時間は季節によって変動しますが、朝8時には点灯し、夕方は6時前には消して下さい。(タイマーを別途購入すればより一層便利です)

5.幼虫が上陸する時期になりましたら上陸地にホタル清水を入れた霧吹きで噴霧して下さい。(4月下旬~)

6.幼虫が土に潜っている場合も5番と同じ様に噴霧して下さい。

7.ホタルが羽化したときは静に見守り、朝・夕にかるく噴霧して下さい。

8.ホタル成虫及び幼虫は人工的な明かりに対しては非常に敏感ですので、夜になりましたら極力明かりを付けないで下さい。

9.約3~5日程でカップルが出来て交尾し、産卵は水辺の苔に産卵しますので、飼育水を足す時には卵が水没しないように注意して下さい。

10.卵は約30日前後で孵化します。孵化幼虫は直ちに飼育水の中に落ちます。

ゲンジボタルの産卵風景

ゲンジボタルのオス

ヘイケボタルの集団

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